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小倉まちなかコラム

小倉のまちの発展と活性化のために活動する団体【小倉中央商業連合会(中商連)】

小倉中央商業連合会(中商連)は、北九州市の都心である小倉北区の商店街・市場・大型店および商業団体、計20の事業体で構成された商業の連合組織です。

複数の商店街同士が手を取り合う団体は各地にありますが、小倉中央商業連合会の特徴は、本来ならライバル関係にある大型商業施設や異なる客層を抱える市場が一丸となって協力し合う団体であるということ。全国的に見ても珍しいといいます。

小倉駅を起点に商店街が連なり、そのつながりの中に大型店、市場が存在している小倉のまち。その特性とそれぞれの団体が持つ魅力の相乗効果で、まちの回遊性を高め、地域全体の経済と文化の発展を促すことが中商連の活動の目的です。

さまざまなかたちで小倉のまちのにぎわいを支える中商連ですが、なかでも地域で行われるイベントを主催(協力・協賛)することは大きな取り組みのひとつです。新春恒例の小倉十日ゑびす祭「宝恵かご道中」やプレミアム商品券「小倉にぎわい商品券」などは、私たちにも馴染み深い催しのひとつです。

また2022年4月19日未明に旦過市場で大規模火災が発生した際に、いち早く復興支援クラウドファンディングを創設したのも中商連でした。

小倉のまちの賑わいを陰で支え、魅力あるまちづくりに奔走する中商連と、その活動内容についてご紹介します。

“北九州の台所”旦過市場火災 復興プロジェクト

▲2022年8月20日に発生した2度目の火災後の様子
▲2022年8月20日に発生した2度目の火災後の様子

中商連の加盟団体のひとつである旦過市場での火災を受け、中商連では火災から1週間後の4月26日に復興支援クラウドファンディング「“北九州の台所”旦過市場火災 復興プロジェクト」を立ち上げました。

長い歴史を持ち、市民の台所として親しまれてきた旦過市場は観光地やロケ地としても人気が高く、小倉の財産とも言える大切な場所。かけがえのない旦過地区をなんとか復興したいという強い思いで創設したクラウドファンディングには、全国各地からたくさんの支援が寄せられました。

4月26日〜5月31日の募集期間で設定した目標金額1,000万円に対して、5,500万円を超える支援が集まり、支援金はすべて、がれき除去を中心に旦過地区の復興支援に充てられました。

令和5年度の中商連総会では、瀬口裕章理事長から「旦過市場のクラウドファンディングは中商連創設以来、最大の成果だった」という言葉が述べられ、旦過市場商店街のメンバーからは感謝の言葉と共に、現状報告もありました。

▲瀬口理事長(中商連総会にて)
▲瀬口理事長(中商連総会にて)
▲旦過市場商店街のみなさん(中商連総会にて)
▲旦過市場商店街のみなさん(中商連総会にて)

中商連が信頼される支援窓口としての役割を果たせたのは、これまで小倉のまちのために築いてきたつながりがあったからこそ。今後も旦過地区の復興、そして再整備計画の応援が続きます。

プレミアム商品券「小倉にぎわい商品券」

小倉にぎわい商品券
小倉にぎわい商品券

「小倉にぎわい商品券」は中商連が発行するプレミアム商品券。小倉中心市街地の18団体、約1,400店で利用できる人気の共通商品券です。

1冊1万円(1,000円券×12枚)プレミアム率20%の商品券は、消費者にとってお得に買い物ができるとあって、販売日には毎回行列ができるほどの人気です。2023年3月に発行された際は、合計10万冊が3日間で完売しました。発行額10億円(総額12億円)という規模は、全国でもトップクラスなのだそう。商品券をきっかけに小倉のまちでの買い物が促され、まちへの経済波及効果も大きいといいます。

商品券

大型郊外店の進出やネットショッピングへと買い物のスタイルが移行する中、まちなかの商店街の衰退は全国的にも課題となっています。そうした状況の中でも、商品券をきっかけに小倉のまちでの買い物を楽しんでもらうことは、まちの魅力の維持・発展にも欠かせません。かつては商業の中心地として栄えた小倉のにぎわいを取り戻すためにも、「小倉にぎわい商品券」の発行は続けてほしい取り組みのひとつです。

共通の思いでつながる強い絆

中商連の創立は1991年に遡ります。北九州モノレールの開業に伴って立ち上げた団体が前身となります。開業当初のモノレールは現在の平和通駅が終点で(1998年にJR小倉駅のリニューアル時に小倉駅まで延伸)、モノレールの駅から小倉のまちへの人流を作るため、地下街の建設が検討されたといいます。

その後、小倉そごうの進出に伴い1991年11月15日に小倉中央商業連合会が発足。活発な活動が始まりました。

各商店街や大型店といった加盟団体はもちろん、行政や警察、各種交通機関などとの連携も深め、各種催しの円滑な開催やイベントのサポートといった“縁の下の力持ち”的な存在として活動しています。 その内容は「小倉十日ゑびす祭」や「小倉城お城まつり」の取りまとめをはじめ、2001年から20回続いたグルメイベント「食市食座」、同年から始まった「小倉イルミネーション」、2012年の「B−1グランプリin北九州」、2019年から続く「小倉城竹あかり」など多岐にわたります。

2023年は北九州市制60周年を迎え、関連イベントもたくさん予定されています。

市内外から多くの人々が足を運ぶこの機会に、魅力あるまちづくり、にぎわいづくりに貢献し、小倉の「まち」と「人」の持つポテンシャルをより多くの人に感じてもらいたいと考えています。

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