小倉まちじゅうモール

小倉まちなかコラム

▲洋館を思わせる格調ある佇まいが目を引く

小倉で創業、全国で愛されるエレガンスなアパレルブランド【René(ルネ)小倉】

みかげ通り沿いにあるレディスファッションの店「René(ルネ)小倉」。美しいショーウィンドウのディスプレイがひときわ目を引くこの店は、東京・銀座の並木通り沿いに旗艦店を持ち、国内に16店舗を展開するアパレルブランドです。

国内に3店舗ある路面店のひとつである小倉店は、実はRené創業の地。1976(昭和51)年に創業後、パタンナーチームを発足。のちに本社機能は東京に移しつつも、現在も馬借にあるオフィスにデザイン部門を構え、ここ小倉から数々のデザインが生み出されています。 今回はみかげ通りにある小倉店を訪ね、店長にお話を伺いました。

「洋服はすべてオーダー」の時代から受け継がれる、こだわりのものづくり

▲店内に足を踏み入れた瞬間からRenéの世界観が広がります

Renéの前身は門司区柳町の洋装店。朝ドラ『カーネーション』で描かれた時代と同時期で、洋服といえばすべてオーダーメイドだった時代です。着る人に合わせて一着一着手作りをする当時の服づくりへの思いは、その後小倉で創業したRenéに受け継がれ、今も息づいています。

Renéでは、すべての商品を自社で開発し、国内工場で製造、販売を行なっています。通常のブランドでは1シーズンのアイテム数が100型程度なところ、Renéでは250型もの商品が作り出されているのだそう。だからこそ、いつ来店しても新鮮な商品を見ることができるといいます。

馬借にあるオフィスにはデザイナーをはじめパタンナー、縫製、企画のスタッフがそろっており、ファーストサンプルの制作までを担っています。そこでは常に新鮮で斬新で楽しく、魅力ある女性の素敵さを引き立てる商品を届けることに、日々注力しているそうです。

パリの見本市で仕入れる最新生地を、Renéらしくデザイン

▲バッグやシューズ、アクセサリーなども企画製造。トータルコーディネートが楽しめる

Renéのものづくりは生地選びから始まります。年に2度、パリで開かれる世界最高峰の生地の見本市「プルミエール・ビジョン・パリ」に足を運び、膨大な新作生地の中から選りすぐりの生地を仕入れています。

「プルミエール・ビジョン・パリは、シャネルやグッチ、クリスチャン・ディオールといったハイブランドも参加する見本市。お客の中には生地メーカーのファンもおり、新作生地を楽しみにしている方もいるのだそう。

Renéで扱う9割以上の生地が海外のテキスタイルメーカーから直輸入したものです。そこに適度にトレンドを入れながら、新しさ、楽しさが感じられる商品の企画、ものづくりを心がけているそうです。

中でもRenéのアイコンとも言えるのがツイード生地です。さまざまな素材を組み合わせた表情豊かな生地を、いかにデザインに生かして洋服に仕上げるか。完成度の高い商品をつくるため、手仕事が多いのが特徴だといいます。ニット商品の縁飾りに使われる『ブレード』と呼ばれるテープ状の平ひもも、生地の色味やデザインに合うものを編み上げる専門のスタッフがいるほどで、「ここまでこだわっているメーカーは他にはないと思います」

女性の“素敵さ”をテーマに、独自の世界観を大切につくり出す

▲お客様に感動していただけることが嬉しいと語る店長

René のブランドコンセプトは“リッチカジュアル”、“コンサバティブエレガンス”。上質な素材と丁寧な仕立て、こだわりのものづくりで、幅広い年齢層に愛されています。

店長は仕事のやりがいについて、こう話してくれました。

「入社時からずっと来ていただいているお客様も多く『大切な行事の時にRenéの服を着て行ったら自信が持てるし安心』と言っていただけるのが喜びであり、やりがいを感じるところです」

実際、結婚式や入卒園式、お受験など、人生の大切なイベントとなるシーンでRenéが選ばれることも多いといいます。

「決してお安い商品ではないですけど、人生に彩りを添えさせていただけたら嬉しいですね。私たちも自信を持ってご提案できる商品ばかりなので、1人でも多くの方にRenéを知っていただきたいと思っています」

女性にとって洋服は心を華やかにする要素のひとつ。洋服ひとつで気分も変わります。「元気になったり、気持ちが明るくなったり、新しい自分を見つけていただけるようなお洋服と出会っていただきたい」というブランドの思いを、店舗スタッフのみなさんが一人ひとりに届けています。

非日常の時間と空間を楽しめる、特別なおもてなし

▲2階にはラウンジもあり、お茶とお菓子でゆったりとくつろげる

質の高さを大切にするブランドだけに、ブランドにふさわしい世界観を提供することにも力を入れています。ゆったりとしたつくりの店内には生花が飾られ、2階のラウンジではシャンパンやお茶のサービスなども。まさにワンランク上のおもてなしを受けられます。スタッフのみなさんもエレガンスで笑顔が素敵だったのが印象的。

「お客様が“素敵さ”を求めていることを忘れないこと。その“素敵さ”をどう表現したら実感してもらえるのか。それを常に考え続けることがファッションだと思います」

Renéでは、研修の際にブランドにふさわしい気持ちのいい接客サービスやおもてなしも学んでいるといいます。また、常日頃から美術展に行ったり、ホテルのラウンジでお茶をしてみたりといった経験も、自分自身の幅を広げるチャンスだと考えるのもRenéの文化のひとつだそう。

「お客様の中には会社経営者の方、世界でお仕事をされていらっしゃる方も多いので、そういったお客様にもご満足いただけるような感覚も身につけていかなければいけないと思っています」

若いスタッフの感覚や意見も取り入れ、新しいステージを目指す

▲若いスタッフも明るく、笑顔が素敵

現在は自社サイトでオンラインショップも展開するRené 。今後はグローバル企業の出発点として、アジア進出も考えているそうです。

また、9割が女性スタッフという社内には、ライフスタイルが変わってもそれぞれの職種でキャリアを重ね、働き続けるスタッフが多いといいます。「子育てをしながら働くママさんスタッフが増えてきて、『ママと一緒におしゃれを楽しんでもらえたら』と、子ども服も作りはじめています。まだまだアイテム数は少ないものの、今後の展開として若いスタッフたちの感覚や意見も取り入れながらブランドの魅力になれば嬉しい」と期待を寄せているそうです。

ものづくりにこだわり、素敵さを追求しながら常に輝き続ける存在でありたいと願うブランドRené。今回出会ったスタッフのみなさんの女性らしくかっこいい姿に、このブランドの魅力が凝縮されていると感じた取材でした。

「Renéの原点は、ていねいなものづくり、上質な素材へのこだわり」
René(ルネ)小倉 店長 

René(ルネ)小倉
北九州市小倉北区魚町3-1-29
TEL:093-521-4453
営業時間:11:00〜19:30
定休日:
HP:René
SNS:Instagram

取材・文/写真:岩井紀子

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